ScalaMatsuri運営ブログ

アジア最大級のScalaカンファレンス「ScalaMatsuri」の運営ブログです。このブログは株式会社はてな様のご協力でお送りしています。

ScalaMatsuri座長の公募を始めます

こんにちは、現ScalaMatsuri座長 兼 一般社団法人Japan Scala Association(以下JSA)代表理事 兼 常務理事のOE(@OE_uia)です。

次回以降のScalaMatsuriの開催について検討するにあたり、ScalaMatsuriの座長の公募を始めることにしました。今回のブログ記事では、募集趣旨と経緯について説明します。

scalamatsuri.org

TL;DR / まとめ

  • ScalaMatsuriを継続するため、ScalaMatsuriの座長が代替わりする仕組みを作ります。
  • 今回は、2021および2022年度のScalaMatsuri座長を公募します。
  • ScalaMatsuri座長の応募フォームはこちらです。奮ってご応募ください!

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ScalaMatsuriとは?

ScalaMatsuriは、2013年に初回開催した日本最大、そしてアジア最大のScalaカンファレンス*1です。2014, 2016, 2017, 2018, 2019, 2020とほぼ年1回のペースで計7回開催しています。

コロナ禍によりScalaMatsuri 2020は初めてのオンライン開催となりましたが、参加者アンケート結果で例年の総合満足度を上回るほどの好評のうちに、幕を閉じました。

なぜScalaMatsuri座長を公募制にするのか?

ScalaMatsuriが継続して開催されて、盛り上がっていくことを期待しているからです。具体的には:

  • 新しい座長のカラーによってイベントに変化が起きること
  • ノウハウ継承の機会を定期的に作ること
  • 座長経験を積んだ人が、その後にScalaMatsuriやそれ以外のイベント等で活躍してくれること
  • ScalaMatsuriにおける単一障害点(OE)を緩和すること

などを期待しています。

ScalaMatsuriの座長募集について

募集するのは、次回以降のScalaMatsuriの座長をやりたい方です。次回開催日は2021年10月~2022年5月頃までを候補とし、相談・決定するのが最初の座長タスクになるかと思います。

座長の役割

ScalaMatsuri座長は、ScalaMatsuriを成功に導くために必要なことの企画、チーム作り、および実行が役割になります*2。座長個人が結果責任を負う必要はありませんが、説明責任を果たすことが役割に含まれます。

ScalaMatsuri 2020までのやり方を踏襲するのであれば、ScalaMatsuriのコンテンツの企画・運営・実施がスコープです。具体的には、新規スタッフ募集、一般講演募集(CFP)と講演者決定や各種案内、ノベルティ企画・発注、チケット販売、会場準備、当日運営とそれらに付随する広報活動などについて、取り仕切りや、スタッフ間でのタスク分担などをしながら完遂することを期待しています。

平日昼間に即時対応が必要になりがちな、スポンサー対応業務全般および会計業務については、一般社団法人Japan Scala Associationのバックオフィスが担当します。

もちろん座長の初年度において、現座長であるOEが引継ぎをしたり、運営相談に乗ったり、手助けをします。

座長の任期は、次期座長への引継ぎをしていただく期間も勘案し、原則2年とさせてください。2年目に次期座長が決まっていれば、副座長として入ってもらい引継ぎも兼ねていただく、もしくは決まっていなければ任期終了後に次期座長への引継ぎをお願いする可能性があります。3年目以降も座長を続投したいという方がいたら、ご相談して決めましょう。

座長の仕事量

業務量は、座長としてやりたいこと次第で大きく増減します。

昨年までのやり方を踏襲する場合の参考情報として、今回募集する座長の責務範囲*3では「平常時は週半日~1日程度、ピーク時は週2,3日程度の稼働は必要になったと記憶しています。

またScalaMatsuriの準備を完遂するために、手が回ってないところをフォローする必要が発生します。ゆえに、直前期など忙しくなりがちな時期には、本業の業務量を調整する必要が発生すると思います。

この調整をしていただくために、JSAは座長を務めた方もしくはその所属企業に対して、以下の手当のいずれかをオファーします。

  • 所属企業の業務の一環として業務時間にScalaMatsuri関連タスクをすることを認めてもらうことを条件とし、所属企業にScalaMatsuri1回開催当たり大老スポンサー相当(2020実績では75万円)のご協賛をいただいたものとして取り扱います。
  • 個人事業主としてご自身の責任範囲で業務量を調整していただく場合は、ScalaMatsuri 1回の開催を完遂するにあたり、60万円分(税込)の予算を用意しています。

FAQ

Q1. 求めているScalaMatsuri座長像は、どのようなものですか?

A1. Scalaの活用を促進したい、Scalaに関心のあるエンジニアにとってScalaMatsuriを良いイベントにしたい、といった熱意が第一です。そして、非営利のコミュニティイベントなので、公共性や公平性に配慮する必要があります。

また前述の通り、様々な面で説明責任を果たせることも重要な資質です。ScalaMatsuriは、ボランティア、もしくはパートタイマーとして参加しているメンバーで作られているイベントですので、全てのものを最初の予定通り実施することが、難しいのが実状です。そのため、ScalaMatsuriとして外部と約束することは、十分に現実的なものになるよう、調整する必要があります。また万が一、ステークホルダーとの約束をScalaMatsuriが守れなかった場合には、代表して説明責任を果たすことになります。

日本語に堪能で、スタッフやステークホルダーと円滑にコミュニケーションがとれる必要があります。日本語ネイティブでなくても構いません。

(ご心配される方も多いかと思いますが)英語でのコミュニケーション能力は、必須ではないと考えています。またScalaプログラマとしてのスキルは問いません。また、反社会的組織の関係者でないことも条件です。

Q2. 座長に興味はあるが、ScalaMatsuriスタッフ未経験でも問題はないか?

A2. ScalaMatsuriスタッフ経験者に限らず、スタッフ未経験の方からの応募も歓迎しています。 スタッフ経験者、未経験者に関わらず、ScalaMatsuri座長を務める上で役立つと思われる、イベントの運営経験や、チームのリード経験について、詳しく応募フォームに記入してください。

また候補者と相談して決める話にはなりますが、不安がある場合は初年度から座長になる以外のオプションも用意したいと考えています。例えばまずは副座長として入っていただき、段階的に引き継いでいくという方法もありえると思います。

形式にこだわらず、ご興味があれば気軽に応募してくださると嬉しいです。また疑問点があれば選考前、もしくは選考中にご遠慮なく聞いてください。

Q3. 座長に応募した後の選考プロセスは、どのようなものか?

A3. 簡単な書類選考の後に、JSA職員およびスタッフ有志による面談が数回入ります。そこでScalaMatsuri座長としてマッチするか総合的に判断し、選考結果をご連絡差し上げます。ご記入いただいた情報は、必要最低限の人数だけが参照し、座長選考についてのみ利用します。

Q4. 現状、OEが単一障害点ってどういうことか?

A4. 今は組織上、OEが座長としてのScalaMatsuri運営に直接かかわるタスクのプロジェクトマネジメントと実務の一部、JSA代表常務理事として間接業務である会計・税務・法務の実務、ならびにバックオフィス職員のマネージャーを兼任しています。

そのうえで、ScalaMatsuri運営に直接かかわる実務の大きな部分は、ボランティア参加をしている様々なスタッフの頑張りによって支えられています。

この仕組み上、私がほぼ全てのハブになっているため、もし私が動けなくなってしまった場合には全ての業務がストップしてしまう問題があります。このように単一障害点であるということについて、兼ねてから問題意識がありました。

Q5. 応募前に聞きたいことがあるが、どこから問い合わせたらよいか?

以下のScalaMatsuri問い合わせフォームより、「座長の公募について」を選択してご記入ください。

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なお「座長の公募について」を選択してご記入いただいた質問およびその回答につきましては、質問者に関する情報を除き、ブログ等で紹介させていただく可能性があります。予めご了承ください。

5/11追記: 質問箱も設定しました!こちらから聞いてもらっても大丈夫です。

t.co

最後に

ScalaMatsuriをより良いイベントにするには、熱意のあるたくさんの人に応募してもらうことが不可欠だと思います。

ご興味が少しでもある方は、「自分につとまるかな?」と心配せず、こちらからご応募してくれたら嬉しいです。

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またお近くに、座長に応募するか迷っている方がいたら、そっと応援や後押しをしてくださることも、ScalaMatsuriにとって大きな助けとなります。

今後ともScalaMatsuriをどうぞよろしくお願いします。

*1:ScalaMatsuriは、水島さん(@kmizu)の発起人により、Scala Conference in Japan 2013という名称で、Scalaの日本国内の普及と海外コミュニティとの交流を目指して初開催されました。

また会計上の要請から、Scala Conference in Japan(現ScalaMatsuri)の母体となる一般社団法人Japan Scala Associationを2013年に設立しました。

現ScalaMatsuri座長のOEは2代目です。座長の代替わりは、今振り返ると実質的にはScalaMatsuri 2014の準備の最中に始まりました。

ScalaMatsuri 2016は水島さんが座長を務められたまま、OEが実質的に取り仕切る形で実施しました。そして、ScalaMatsuri 2017の準備期間中にOEが正式に座長に就任しました。

*2:裁量は可能な限りお渡ししたいと考えていますが、任期を超えてScalaMatsuri運営に影響が残る意思決定は、Japan Scala Associationと協議の上で決めることになると思います。

*3:OEはバックオフィスマネージャー等他の業務を兼任しているため、実際の業務量はもう少し多かったです。