ScalaMatsuri座長の麻植(@OE_uia)です。
今回ScalaMatsuri2018 Webサイト公開&スポンサー募集開始直前の特別企画として、ScalaMatsuri 2017がきっかけとなり、実際に将軍スポンサーの株式会社エフ・コードさまに2017年9月に入社され、10月1日付でCTOに就任された中村学(@gakuzzzz)さんに、詳しくお話をお伺いしました。中村さんは、株式会社Tech To Value(以下t2v)代表取締役でもあり、システム開発やコンサルティング、コードレビューサービスなどを提供してらっしゃいます。
先日のエフ・コード社のプレスリリースの舞台裏の話というだけでなく、スポンサーをご検討されている企業のみなさんにとっては「ScalaMatsuri参加者」が抱くスポンサー企業に関するイメージについて、ご参考になれば幸いです。
どういう価値観を大事にするか、評価基準として何がプラスで何がマイナスか、といった文化作りですね。
Q.それではよろしくお願いします。まずは入社されたエフ・コード社内のお仕事を含め、どのような活動をなさっているか教えて下さい。
A.エフ・コードでは、CTOとして2つのことに取り組んでいます。 1つは、開発です。 現在、エフ・コードの開発機能を4つに分けて進めており、そのコア部分の開発のリード、及び全体統括をしています。 もう1つは、エンジニア組織作りです。どういう価値観を大事にするか、評価基準として何がプラスで何がマイナスか、といった文化作りですね。
エフ・コードの外でいえば、Japan Scala Associationという組織でScalaMatsuriの運営をしたりしています。 また、scalikejdbcのコミッタや、最近あまり(Playのアップデートに)追従できてないですが、t2v名義でplay2-authのリードコミッタをそれぞれおよそ4年以上続けていたり、また日本の休日・祝日計算のライブラリを作ったりしています。
また、t2v名義ですが、引き続きOpt Technologiesさんで技術顧問をやってます。 Scalaに関するものやJVM周りで質問があったら答えたり調べたり、Opt Technologiesさんが作っているライブラリのコードレビューをしたりしています。
win-winの関係を築いて、お互いの顧客にとってよりよい価値を提供できるようになるイメージが強く湧きました
Q.エフ・コード社へのjoinをどのようにして決めたかを教えて下さい。就職活動のようなものはしていたのでしょうか?
A.t2v名義で自分で事業を興しているので、就職活動は特にしていませんでした。
ただエフ・コードさんから、t2v社とエフ・コード社の双方のメリットが噛み合う形でのオファーをいただいたことがきっかけになりました。 t2vも事業をやってはいましたが、組織構築のノウハウがなく、スケールしないなどの問題をちょうど抱えていました。
そこでエフ・コードさんが、t2vにとっては組織構築のノウハウを一緒にチャレンジしながら学べる機会を提供する代わりに、エフ・コードには自分の技術ノウハウを提供して欲しい、というオファーをしてくれたんです。
前々から他の会社さんからのオファーも幾つかいただいてはいたのですが、エフ・コードさんが唯一そういう明確なメリットを提示してくださったのが大きかったですね。 win-winの関係を築いて、お互いの顧客にとってよりよい価値を提供できるようになるイメージが強く湧きました。
技術に対して投資をするというのは、僕が関わる会社を選ぶ上では、重要なポイントでした
Q.ScalaMatsuriが、ファーストコンタクトのきっかけになったと聞きました。
A.ScalaMatsuri(※2017/2月下旬開催)の後、4,5月ぐらいに「ScalaMatsuriでご挨拶させていただいた門田です」という風にお声がけいただいて、t2vのコードレビューサービスの話や、エンジニア組織作りの話を聞かせて欲しい、ということで、実際にエフコードさんと直接面談をしました。 その時点ではエフ・コードの印象は、ScalaMatsuriでMacを配っていた会社(※)、という記憶が強かったですね(笑)
(※ScalaMatsuri2017にて、このような企画がありました)
クロスワードに答えて応募していただくと、抽選で新型MacBookProが当たります!!ヒントは「創業10年目にしてScale with Scalaで成長を目指す企業名」です!! #ScalaMatsuri pic.twitter.com/Qpecko6EPV
— fcode_engineer (@fcode_engineer) 2017年2月25日
ただScalaMatsuriのスポンサーしてくれていたので、既にお客さん感はありました。 僕が何かを話すことで、今後も気持ちよく協賛してくれるなら、話そうかなって気になります。 それに、もしt2vの顧客になってくれれば良いな、という営業をするつもりでした。
そもそも、技術カンファレンスにスポンサーするということは、技術に対して投資をする会社だ、ということになります。 技術に対して投資をするというのは、僕が関わる会社を選ぶ上では、重要なポイントでした。
そして、今後どのような関わり方ができるか、という話を続けていく上で、先方からコードレビューだけじゃなくてマネジメント含めて関わってもらえないか、という風に話が進展していきました。
僕は0->1というより、1->10が得意な人間なんですよ
Q.その他、エフ・コードに魅力を感じた理由を教えて下さい。
A.取締役の門田さんの安定感ですね。 社長の工藤さんにもお会いしましたし、役員の皆さんが非常に安心できる方たちだと感じていました。 行きあたりばったりで会社を興している方ではない、戦略をもって事業を行っている、という意味の安心感です。
また、ゼロベースでこれからエンジニア組織を作ろう、というフェーズであるのも大きかったです。 僕は0->1というより、1->10が得意な人間なんですよ。 なので自分一人でt2vで0->1をするのに大変さを感じていました。だからこそエフ・コードで0->1の試行錯誤ができるので、お互いのメリットが噛みあったというのがあります。
Q.最後に、どのような人と一緒に働きたいか教えて下さい。
A.エフ・コードのエンジニア組織はこれから作っていくので、自分の価値観を組織に反映させやすい状況です。 だからこそ、こだわりの強いエンジニアにとっては、今が面白いと思います。 そういう気持ちを持ったエンジニアに声をかけてもらえると嬉しいです。
まとめ
今回お話いただいた中村さんのケースでは、ScalaMatsuriは以下のような形で役立っていたことが分かりました。
技術に投資する会社というフィルタリング
Scala企業であるというブランディング
Scalaプログラマとの接点作り
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Scalaに関する知見をお持ちの企業も個人の方も、ScalaMatsuri2018 CFPを開始しましたので、ぜひご応募してお話を聞かせてください。
また、ScalaMatsuri2018のスポンサー募集は、10月末頃に開始する見込みです。ぜひご検討下さい!