ScalaMatsuri運営ブログ

アジア最大級のScalaカンファレンス「ScalaMatsuri」の運営ブログです。このブログは株式会社はてな様のご協力でお送りしています。

ScalaMatsuri 2020の日程を、10月17日(土)および18日(日)へ延期します。

こんにちは、ScalaMatsuri座長の麻植(@OE_uia)です。

この度、COVID-19の流行に伴い、ScalaMatsuri 2020の開催日を10月17日(土)および18日(日)へ延期することにいたしました。今回はその経緯と、延期に伴う各種対応、そして今後の展望についてお伝えします。

要約

  • 10月17,18日に延期をします。8月中旬時点のCOVID-19の流行状況次第で、オンライン開催にする可能性があります。
  • チケット購入者のうち希望者は、キャンセルおよび返金を受け付けます。3月31日までに返金申請フォームよりお申し込みください。
  • スポンサー企業のみなさまには、手続き不要で同額で同特典をご提供する予定です。
  • 更なるご支援は、個人向けは忍者スポンサーのお申し込み、企業向けはご協賛にて承っています。
  • 今後、新規でスタッフも募集します。ご興味ある方はconnpassグループにご登録をお願いします。

延期の経緯

ScalaMatsuriはScalaを愛する技術者のお祭りとして、2013年よりほぼ年次で非営利で開催している国際的なカンファレンスです。我々運営者は、ScalaMatsuriを開催する価値は大きく二つあると考えています。

ひとつは、カンファレンス会場における様々な出会いです。参加者が新しい技術を知ったり、講演、質疑や議論によって学びを深めたり、技術を軸に人、OSS、企業やサービスとの出会いの場を提供しています。

もうひとつは、知見流通のきっかけ作りです。カンファレンスの登壇は、国内外のスピーカーが技術資料を綿密に準備するきっかけとなります。結果として、日本のコミュニティに新たな技術的知見が定期的に流通する契機となったり、海外コミュニティと技術知見を交換することにも繋がります。

これらの価値を効率的に実現する方法として、大人数を収容可能な会場を借りて、ScalaMatsuriという場で講演やアンカンファレンス、OSSハッカソンなど様々な催しを実施しています。Scalaコミュニティが発展し続けるためには、これらの価値を継続して提供し続けることが肝要だと考えています。

しかしながらここ数ヶ月、COVID-19の感染が拡大し続ける懸念により、国や自治体から大規模イベントの開催の自粛が要請されています。結果として、協賛企業を含む多くの国内外の企業から従業員に対し、大規模集会への参加禁止や自粛を求める通達が出されている状態です。

そして専門家の意見*1*2を踏まえると、ScalaMatsuri 2020 開催予定であった5月時点のCOVID-19の流行予測は楽観視できません。よしんば5月に開催できたとしても多数の人が参加できない、もしくは参加者の安全のために、ScalaMatsuriが提供したい価値を直接損なうような施策を全面的に採用する必要があると見込んでいます。

また、オンライン開催というオプションについても検討しました。これまでに開催日を迎えた複数のカンファレンスにおいて、オンライン開催に急遽変更し、一定の成功を収めている旨の知見共有を目にしています。*3しかし、現状のScalaMatsuriのリソースおよび配信関連の知見をふまえると、2ヶ月間の準備期間では十分な価値を提供できるようになるとは断言できない、と判断いたしました。

結果として、参加者、協賛企業、スピーカー、そしてコミュニティに対しScalaMatsuri 2020が最大限の価値を提供するには、現時点で*4延期を決定するのがベストであると判断しました。延期後の日程は、10月17日(土)および18日(日)*5です。

万が一、8月中旬時点でもCOVID-19の流行状況の改善が見られない場合は、オンラインでの開催を検討しており、そのための準備も並行して実施する予定です。そのため、遠方からご参加予定の皆さんは、8月中旬アナウンスまでは航空券やホテルの予約をしないことをお勧めいたします。

延期による影響の最小化

ScalaMatsuriは、参加、登壇、協賛、そしてスタッフとしての運営参加をしてくださる方たちで成り立っています。そんな皆さんに対し、今回の延期ができるだけ悪影響を与えないよう、配慮したいと願っています。

チケット購入者

既にチケットを購入してくださった参加者の中には、延期後の日程では参加できないという方もいらっしゃるかと思います。楽しみにしていてくださった方、申し訳ありません。つきましては、今月いっぱいキャンセルを受け付けます。

キャンセル希望の方は、こちらの返金申請フォームより3月31日までにお申し込みください。10月17-18日に参加可能な方は、購入時のe-ticketで入場可能ですので、申請不要です。

CFP応募者

現在、既に行なった投票、および選考委員による選考会の結果をもとに、当落を決定しているところです。お待たせして申し訳ありません。

当落の結果は、2週間以内を目安に送付されます。この際、10月17日および18日の日程でも登壇可能か確認し、登壇可能であった場合、正式に採択されます。

また今後も、LTなど登壇枠へのご応募の機会を設ける予定です。詳細は後日アナウンスいたしますので、みなさんのご応募お待ちしております。

協賛企業

ScalaMatsuriのご支援、ありがとうございます。

協賛企業のみなさまには、お手続き不要で、同額の協賛費で同じ特典を引き続きご提供する予定です。 ScalaMatsuri Webサイトへのロゴや情報掲載の期間が実質増えることになりますので、ご活用くださいますと幸いです。

ScalaMatsuriを支援する方法

ScalaMatsuriご支援をしたいと申し出てくださっていたり、検討してくださっている皆様、誠にありがとうございます。

個人の方には忍者スポンサー、企業の方にはスポンサーシップをご案内しています。

忍者スポンサー

忍者スポンサー とは、個人向けのスポンサープランです。忍者スポンサー チケットをご購入いただけますと、入場権に加え、みなさんに喜んでもらえそうなプレゼント(企画中)を差し上げる予定です。

忍者スポンサーには、Doorkeeperのイベントページよりお申し込みいただけます。

チケット購入済みの方も、忍者スポンサーへアップグレードすることが可能です。その場合も返金申請フォームより、キャンセルをお申し込みください。

スピーカーの皆さんも、忍者スポンサーのお申し込みは歓迎です。

scalaconfjp.doorkeeper.jp

企業向けスポンサーシップ

引き続き、ScalaMatsuri 2020に協賛くださる企業を募集しています。ご応募お待ちしています。

スポンサー募集 | アジア最大級の Scala のカンファレンス

今後の展望

この8年間のScalaMatsuriの主催経験の中でも、このような事態は初めての経験です。依然として不確定要素が多く、かつ予算的にも(致命傷は避けたものの)例年よりも負担は大きいです。

しかし逆に考えると、ScalaMatsuriのCFPなど、例年必要な様々な準備に目処がたったところで、追加の準備期間が発生している稀有な状態です。この状況を、カンファレンスの価値をさらに高めたり、Scalaコミュニティを活気づけるために活かしたいと考えています。

具体的には、通常のScalaMatsuri 2020の開催準備に加え、以下のことに取り組んでいきたいと考えています。

  • 10月にオンライン開催を実施可能にする準備
  • 10月の本番までの間に実施する、サブオンラインイベントの企画・運営
  • LT等の追加登壇枠の募集

新しいチャレンジには、ScalaMatsuriを一緒に作っていく新しい仲間が不可欠です。そこで、スタッフを新規で募集することにしました。スタッフ参加希望の方は、ScalaMatsuri準備委員会スタッフミーティングのconnpassイベントページに参加登録してください。

次回のミーティング開催は3月末〜4月上旬を予定しており、後日詳細をアナウンスします。こちらのconnpassページよりグループに登録していただくと、次回イベント公開時に通知されます。

jsa.connpass.com

問い合わせ窓口

今回の延期を含めました、ScalaMatsuriに関するお問い合わせ全般は、下記のフォームより受け付けております。

ScalaMatsuri inquiry form / 問い合わせフォーム

まとめ

ScalaMatsuri 2020を延期し、10月17、18日開催とします。8月中旬のCOVID-19流行状況によってはオンライン開催にする可能性がありますので、遠方より参加予定の皆さんはまだ航空券・ホテルの予約をしないことをお勧めします。

購入済みチケットのキャンセルは、今月末まで受け付けています。CFPの当落結果は2週間以内を目処にお送りします。

協賛企業の皆さんには引き続き同価格にて、同特典をご提供する予定です。

スタッフ一同、みなさんの安全と健康を祈念しております。これからも末長く、ScalaMatsuriをよろしくお願いいたします。

*1:3月9日に厚生労働省が発表した新型コロナウィルス感染症対策専門家会議「新型コロナウィルス感染症対策の見解」の文書において、「日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえている」、「しかしながら、感染者数は、一時的な増減こそあれ、当面、増加傾向が続くと予想されます。」、「今回、国内の流行をいったん抑制できたとしても、しばらくは、いつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれます。」と、言及されています。

*2:一部報道によれば、厚生労働省は『ピークは感染経路の追跡が難しくなった時点から「おおむね3カ月後に到来」と推計。』しているとのことです。東京近郊では2月中旬頃から感染経路不明の感染者が出ているようですので、この推測通りならば5月頃にピークを迎える可能性があります。

*3:急遽オンライン開催へ変更された上で、その知見を提供してくださるカンファレンス運営者の皆様に、敬意の念を表するとともに、知見発信について感謝を申し上げます。

*4:これ以降は会場等のキャンセル費用がかかってきます。通常開催費用に加えキャンセル費用を負担することは難しいため、実質的に今が延期判断をする最後のタイミングでした。延期をしても、人件費をはじめとした固定費分はコスト増とはなります。

*5:今回の延期日程は、会場空状況や、5月に向けた準備を引き継げることなどを考慮しています。